2012年02月21日

大いにウソをつくべし

「不道徳教育講座」(2)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
2010.5.15 改版25版発行(角川文庫)

<大いにウソをつくべし>
「柳田国男先生の「不幸なる芸術」という本
には、ウソと文学との関係その他、ウソの弁
護論がいっぱい書いてあって、ウソには、面
白い、罪のないウソと、憎むべきウソとあり、
武士階級がむやみと厳格で、前のほうのウソ
をも排斥したために、何でもかんでもウソが
悪いことになり、「ウソつきは泥棒のはじま
り」とか「死んで地獄で鬼に舌を抜かれる」
とかいわれるようになった、と説いておられ、
さらにこんなことを言っておられる。
「ウソをつき得る小児は感受性の比較的鋭い、
しかも余裕があって外に働きかけるだけの
活力をもった者に限るらしいから、一つの
学級でも一人有ったり無かったりするほど
に稀である。」」

「大人はうそつきだ」と絶叫する若者も、
大人に劣らず、ウソをついているもので、
ウソの絶対量は同じです。

犯罪者になるような人のウソは巧いようでも
たいしたことはなく、「本当にウソをつく
には、お体裁を捨て、体当たりで人生にぶつ
からねばならず、つまり一種の桁外れの正直
者でなけれなならないようです。」

panse280
posted at 19:41

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