2012年01月26日

「徐福記」の保存史

「神武天皇実在論」(10)
林房雄  1903-1975
fusao hayashi
本書は、1971年、光文社から刊行された
「神武天皇実在論」に、著者が生前、一部
加筆したものを、文庫化したものです。
2009.7.27 初版発行(学研M文庫)

<「徐福記」の保存史>
「まず、「富士古文書」と「神皇紀」の原本
と伝えられる「徐福十二史談」の成立とその
保存史を記しておこう。
徐福日本渡来の伝説を最初に記録したのは、
吉田光由「和漢合運」という年代記らしい。
この人は江戸時代の寛文十二年に没した数学
者で暦学者をかねた学者であった。
・・・
徐福の日本渡来説は、シナ本国やヨーロッパ
では、史実と認められて、その上に学説を組
み立てている学者が少なくない。ふりかえろう
ともしないのは、日本の戦後派の史家だけで
あろう。
徐福が秦の始皇帝の命によって大船団をひきい
て出発したことは「史記」を信じるかぎり史実
だろう。
・・・
徐福が日本古代史の編述者となり「徐福十二史
談」を書き残したという伝説も、また興味深い。」

徐福は孔子の門弟子路の子孫と伝えられている。

panse280
posted at 18:25

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