2012年01月23日

津田左右吉、直木孝次郎、家永三郎

「神武天皇実在論」(7)
林房雄  1903-1975
fusao hayashi
本書は、1971年、光文社から刊行された
「神武天皇実在論」に、著者が生前、一部
加筆したものを、文庫化したものです。
2009.7.27 初版発行(学研M文庫)

<津田左右吉、直木孝次郎、家永三郎>
「津田左右吉博士の方法を手本として、研究を
すすめた」と明記された「神話と歴史」(直木
孝次郎教授)では、古代日本では少なくとも
三つの王朝が交替している、と説き、さらに
神武天皇が架空の存在であることを繰り返し
述べ、家永三郎教授の「家永教科書」の以下の
部分を引用する。
「神代の物語はもちろんのこと、神武天皇以後の
最初の天皇数代の間の記事にいたるまで、すべて
皇室が日本を統一してのちに、皇室が日本を統治
するいわれを正当化するために作りだした物語で
ある」

津田左右吉氏は自称「津田学派」にはかなり頭を
悩ませたらしい。津田氏は、戦後の自称「津田学
派」の言うように「記紀」が民族を無視した反人民
的な「政治的欺瞞と抑圧の書」であるなどとは
一言ももらしていない。
津田氏は「記紀」を「無上の価値を有する大宝典」
である、といい、その物語は歴史よりもよく国民
の思想を語るものである、といっている。

panse280
posted at 19:06

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