2011年12月20日

天皇家に寿命が設けられたわけ

「古事記・日本書紀のすべてがわかる本」(7)
多田元 監修
gen tada
2011.2.7 初版発行(ナツメ社)

--古事記・上巻--
<天皇家に寿命が設けられたわけ>
地上に降臨したニニギは、ある日、浜辺で
コノハナノサクヤビメという美しい乙女と
出会い、求婚するとコノハナノサクヤビメ
の父は喜び、容姿が醜い姉のイハナガヒメ
(永遠の命の祈り)も差し出した。
ニニギは、美人の妹と結婚し、不美人の
姉を追い返した。(当時は姉妹で嫁ぐこと
もめずらしくなかった)
姉を追い返したことによって、天皇家の
血筋に、寿命が設けられるようになった。

コノハナノサクヤビメはニニギと結婚して、
3人の息子を産んだ。長男は海彦、次男
はホスセリ、三男は山彦である。

ある日、山彦は兄の海彦に釣り針を借りる
がなくしてしまって、海辺で泣いていると
潮の神シホツチが出現、海の果てのワタツミ
の宮に案内される。海の神、ワタツミは山彦
が気に入って、娘のトヨタマビメを山彦に
嫁として差し出した。
それから三年のある日、ワタツミに兄海彦
の釣り針をなくした事を打ち明けると、ワ
タツミは海の生物を集めて釣り針を探させ、
それを見つけた。
海彦は、兄に釣り針を返す際、ワタツミに
授けられた呪文と、潮の干満を操る武器を
使って仕返しを行い、海彦を屈服させた。
海彦は、陸海を統治する力を得て、天皇の
祖にふさわしい存在となった。

兄、海彦は山彦に屈服した後、九州南部の
部族である「隼人(はやと)」の祖となる。
隼人は反朝廷の勢力となったが、やがて
大和朝廷に服属すると、皇居で天皇の守護
にあたるなど重要な役目を担った。

---------------------------------------------------
[天皇家系譜を整理してみる]
7番目の「別天(ことあま)の神」イザナギの
左目を洗って、アマテラスが生まれ、
鼻を洗って、スサノヲが生まれた。

そして、スサノヲがアマテラスの「勾玉」から生んだ
のがアメノオシホミミ(正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命)
であり、その子が、ニニギ(邇邇芸命)である。

ニニギとコノハナノサクヤビメの子が山彦である。

---------------------------------------------------

panse280
posted at 19:14

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字