2011年11月12日

完成せるものは死を願う

「ツァラトストラかく語りき(下)」(9)
ニーチェ 1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
竹山道雄訳
2010.4.15 第52刷発行(新潮文庫)

<完成せるものは死を願う>
「すべて完成せるもの、成熟せるものは、
死をねがう!」
すべて未熟なる者は生きんとねがう。
すべて苦悩する者は生きんとねがう。
生きて、成熟し、楽しみ、憧(あくが)れんと
ねがう。より遠きもの・より高きもの・より明
るきものに憧(あくが)れんとねがう。

<快楽は永遠をねがう>
「苦痛はまた快楽である。呪詛はまた祝福である。」
すべての快楽は、永遠をねがう。
快楽は愛を欲し、憎悪を欲する。過剰に、施し、
投げ棄てる。他の者が奪わんことを乞い、奪う者に
謝し、憎悪されることを好む。
かくも快楽は富んでいる。それは悲哀を渇望する。
地獄を・憎悪を・汚辱を・不具を・世界を渇望する。

<最終章「兆(きざし)」>
「ツァラトストラの求むるものは幸福にあらずして、
事業である。深夜の酔歌にあらずして、大いなる
正午の於ける人類への没落である。」
(竹山道雄の「注」より)

panse280
posted at 20:47

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