2011年10月02日

シューベルト

「人間的、あまりに人間的(供法(19)
--自由精神のための書--
ニーチェ 1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
中島義生訳
「ニーチェ全集6」
2011.8.10 第8刷発行(筑摩書房)

<155-シューベルト>
技巧としては見劣りのするシューベルトは
あらゆる音楽家のなかで音楽の最大の遺産
を手にしていた。彼の作品は、われわれに
とって、使い古されていない独創の宝庫で
ある。もしベートーヴェンを奏者の理想的
な聴き手と呼んでよければ、シューベルト
は、彼自身が理想的な奏者と呼ばれる資格
を持っていよう。

<159-ショパン>
束縛の中の自由。レオパルディのように美
を見つめ、美を熱愛した近世音楽家の最後
の者たるショパン、無類の者(彼以前の、
また以後の何びともこの形容語を受ける
資格はない)ショパンは、ラファエロが
最も慣例的な、最も単純な色彩を使用する
ときに示したのと同一の、因襲の王侯然と
した気品を有していた。

<161-シューマン>
自己の力の豊満を自らに感じていた限りに
おいて永遠の青年であった彼の音楽が永遠
の「老嬢」を思わせる瞬間のあることは
もちろんである。

panse280
posted at 18:43

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字