2011年08月20日

息をひそめるCCD(民間検閲支隊)

「閉された言語空間」(6)
--占領軍の検閲と戦後日本--
江藤淳1932-1999
jun eto
2007.10.5 第6刷発行(文芸春秋)

<息をひそめるCCD(民間検閲支隊)>
米軍には日本語がわかる人材が不足していた。
そこでCCD(民間検閲支隊)に日本人を採用した。
「検閲学校クイズ」と称する試験を通過した
ものが破格の高給で採用された。
CCDに勤務した日本人は5000人あまり、彼等は
のちに革新自治体の首長、大会社の役員、国際
弁護士、著名なジャーナリスト、学術雑誌の
編集長、大学教授等々になっている人々も含ま
れている。彼等のうちの誰一人として、経歴に
CCD勤務の事実を記載している人はいない。

「戦後日本の言語空間の起点には、これらの
人々(CCD)の沈黙が潜んでいる。その沈黙の
重さは、あの影と闇の世界の深さと正確に釣り
合っている。」

昭和21年1月21日から6日間,CCDはPPB(CCD内、
新聞映画放送部)要員のために「検閲学校」を
開講した。

panse280
posted at 18:40

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