2011年08月19日

戦後の「出版業者への注意書」

「閉された言語空間」(5)
--占領軍の検閲と戦後日本--
江藤淳1932-1999
jun eto
2007.10.5 第6刷発行(文芸春秋)

<「出版業者への注意書」>
1 削除を指令されたる場合は下記の如き行為を
せず必ず組み変へ印刷すること
 1 墨にてぬりつぶすこと
 2 白紙をはること
 3 ○○○等にて埋めること
 4 白くブランクにすること
 5 頁を破り取ること

2 表紙奥付、序文、目次、写真、公告、その他
いかなる記事も当事務所の許可なく挿入、追加、
削除、変更するを得ず。

3 ゲラ刷は必ず製本内に入る総ての記事及び
第二条に示されたるものを包含するものとす、
且つ二部とす。

4 書籍は理由の如何を問わず事前検閲とす。

5 ゲラ刷受領日には間違ひなく受領に来られたし。

6 ゲラ刷の=○□×等の記号は出来る範囲でこれ
を避けもし止むを得ず使用する場合には必ずその
意味する「仮名」又は「漢字」をもって書き込むこと。

7 印刷後の納本は理由の如何を問わず遅滞する
ことを禁ず。

民間検閲局 出版物検閲部

始末書実例--------------------------------------

始末書
元雑劇研究  吉川幸次郎著
右の書籍奥付の発行日は当方の手落ちにより実際の
発行日より以前になっております。
以後こうしたことは出来るかぎり致しません。
昭和23年6月22日
岩波書店 社印
GHQ検閲課 御中

注)原文は「ひらがな」ではなく「カタカナ」
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panse280
posted at 18:58

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