2011年08月17日

アメリカの検閲計画

「閉された言語空間」(3)
--占領軍の検閲と戦後日本--
江藤淳1932-1999
jun eto
2007.10.5 第6刷発行(文芸春秋)

<知り得たことは少ないが・・・>
「そのときも今も、私(江藤)は米占領軍が
日本で実施した検閲のすべてを知り得たなどと
は、いささかも思っていない。9ヶ月を費して
調べ得たスートランドの”ボックス”は、10箱
に過ぎなかった。プランゲ文庫にも、時間の
制約に妨げられて参看することのできなかった
資料があまた眠っている。したがって、私が
以下の各章に書き記すことどもは、限りある
能力と時間の制約のなかで、私が知り得たこと
というに過ぎない。」

<アメリカの検閲計画>
1 南東アジア(ビルマ、マレー、スマトラ)
2 南西太平洋(蘭印、フィリピン)
3 中部アジア(中国、タイ、仏印)
4 中部太平洋(日本および日本属領)
日本には最大の民間検閲計画が実施された。

<郵便検閲>
各種検閲のうちで、最も多数の人員を必要とした
のは郵便の検閲である。
注目するのは、検閲係の圧倒的多数が女性だった
という事実である。女性には検閲係として男性より
すぐれた適正があると「検閲局報告書」は指摘して
いる。

panse280
posted at 19:08

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