2011年06月29日

吾輩は猫である

「決定版 夏目漱石」(6)

江藤淳 1932-1999
jun etou

2006.9.20 第12刷発行(新潮文庫)
(この本の内容は1955-1974に書かれたもの)
当時、江藤氏は23歳の慶応の学生だった。

<「吾輩は猫である」>
「吾輩は猫である」に対する悪評は数知れない。
それにもかかわらず、日本文学の中で最も有名
な本である。

この「無性格」「無構成」「無発展」「底の浅さ」
と酷評される小説が意味しているのは、鴎外も
悟ったように、「どのような形式でどのように
書こうが作者の勝手だ」ということの再発見でも
あった。

「吾輩は猫である」は、構成のための構成、性格
のための性格、小説のための小説にとらわれている
輩の小説よりもはるかに健康な文学であった。

余談--山田風太郎--1999.12.10のインタビューより--
山田氏は「新潮(2000年1月号)」の「二十世紀の一冊」
で「吾輩は猫である」を選んでいた。
「やっぱり三読はした作品じゃないと愛読書とはいえ
ないからね。そうすると、僕(山田)は漱石が一番
好きなんだから漱石をあげざるを得ない。漱石をあげ
るなら「吾輩は猫である」が最高傑作だからね。」

38年前のインタビューで、山田氏は「猫」を1年に
3回くらいは読み返すといっていた。

山田氏のファンは多い。澁澤龍彦・金井美恵子・小林
信彦・馳星周・菊地秀行・京極夏彦・中島らも・関川
夏央等々。近年、人気絶大な漫画、「ワンピース」を
読んでみて、「この感覚、なにかに似ている」と
最初に思い出したのが、横山光輝の「伊賀の影丸」で
ある。「伊賀の影丸」は山田風太郎の「忍法帖」が
おおきく影響している。


panse280
posted at 21:12

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