2011年06月25日

則天去私

「決定版 夏目漱石」(2)

江藤淳 1932-1999
jun etou

2006.9.20 第12刷発行(新潮文庫)
(この本の内容は1955-1974に書かれたもの)
当時、江藤氏は23歳の慶応の学生だった。

<「則天去私」という神話>
「漱石が「則天去私」的な作品として、ジェイン・
オーステンの「高慢と偏見」、ゴールド・スミスの
「ウェイクフィールドの牧師」をあげている事実」

「最も熱心な「則天去私」の祖述者の一人である
小宮豊隆氏の「夏目漱石」・・・この評伝は漱石
評伝の決定版であって、その精緻な考証は尊敬に
値するが、いささか迷惑なのは氏が、このおびただ
しい貴重な事実を、「則天去私」の悟達を導き出す
ために、整然と合理的に配列しようとしたことで
ある。」

「漱石の偉大さがあるとすれば、それは漱石が
特別な大思想家だったからでも、「則天去私」の
悟達したからでもなく、漱石の書いていたものが
文学であり、その文学の中には、稀に見る鋭さで
捉えられた日本の現実があるからである。」

panse280
posted at 20:39

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