2011年06月13日

藤尾と美禰子(みねこ)の香水

「世界文学のスーパースター夏目漱石」(9)

ダミアン・フラナガン 1969-
damian flanagan

2007.11.29 第1刷発行(講談社インターナショナル)

<「門」と「彼岸過迄」の間>
「門」と「彼岸過迄」のあいだで視点の逆転
ある。「門」を完成させたあと、漱石は修善寺
で大吐血し、生死の境をさまよった。

漱石は病気が「長閑(のどか)な心持」を
もたらしてくれたことに驚いたと書いている。
(「思い出す事など」)

大病をしたあと、漱石はニーチェに手厳しい感想
をもらしている。冒険は他人への配慮に欠けた
エゴイズムであってはならない。冒険は他人の幸せ
を心から気にかけたところからなされなければな
らない、と。
ニーチェのファンであるフラナガン氏も、漱石に
同調する。

<藤尾と美禰子(みねこ)の香水>
「虞美人草」の藤尾は、男を奴隷のようにあつかう
フェミニストの英雄であり、勝ち気な女性たちに
とって、人気No.1であり、「三四郎」の美禰子も
その流れをくむ女性だ。漱石は、このような女性を
嫌っていて「幸せになれない女」の典型としている。
余談だが、この二人は「ヘリオトロープ」と呼ばれ
る香水を愛用している。

注)ヘリオトロープは日本で始めて輸入された香水
らしい。ヘリオトロープ(別名:香水草)はペルー
原産のムラサキ科多年草で香水の原料。

panse280
posted at 19:42

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