2011年06月12日

冒険

「世界文学のスーパースター夏目漱石」(8)

ダミアン・フラナガン 1969-
damian flanagan

2007.11.29 第1刷発行(講談社インターナショナル)

<冒険>
フラナガンは漱石の「それから」「門」「彼岸過迄」
「行人」といった作品のキーワードは「冒険」だと
いう。また、漱石がニーチェに共鳴した部分こそが
「冒険」という部分だった。
冒険者になること(考え方にしても、行動にしても)
、それこそ人生で一番大切なことなのだ、と。

補記:「漱石は徹頭徹尾、宿命に逆らおうとして
いったとおもわれます。」(吉本隆明)

「漱石は「それから」「門」の中で、冒険的である
こと、危険を顧みないこと、理性に縛られない考え
方をすることの重要性を説いた。」

「最も価値のある冒険とは、人間の心の探究だ、と
漱石は結論づけている。この重大なテーマが花開いた
のは「こころ」である。」

「漱石は、冒険というのは、危険な活動をすること
だけでなく、禅に見出されるような冒険的な思考
パターンに心を開くことだとしている。」

panse280
posted at 19:15

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