2011年05月16日

愛から友情へ

「評伝森鴎外」(4)

山室静 1906-2000
shizuka yamamuro

1999.4.10 第1刷発行(講談社)

<愛から友情へ>
「女性への過大な愛の要求を断念して友情
の方へ愛を拡大したと言うべき「羽鳥千尋」
「二人の友」のような、より広いヒューマ
ニズムの世界がひらける。男女間の愛を断念
したことで心の飢が満たしきられないため、
そこに一抹のさびしさは残されたが、それ
だけ彼は清澄な広い世界に出たと言えるの
であった。」

余談:私が鴎外を思い出すとき、一番最初
に甦ってくるのは「二人の友」である。
そしてこの作品に最も近い読後感を与える
のは「羽鳥千尋」しかない。

注)「二人の友」鴎外53歳、「羽鳥千尋」鴎外50歳

<年譜(2)>
明治31年、鴎外36歳、近衛師団軍医部長兼
軍医学校長になる。

明治32年、鴎外37歳、小倉に左遷。
師団将校にクラウゼヴィッツの「戦争論」を
講演。

明治35年、鴎外40歳、1月茂子と再婚、
3月第一師団軍医部長として上京。
9月「即興詩人」出版

明治37年、鴎外42歳、日露戦争開戦。
陣中で「うた日記」を作る。

明治42年、鴎外47歳、文学博士の学位を受ける。
「イタ・セクスアリス」を「スバル」に発表。
同紙発禁となる。

明治43年、鴎外48歳、「青年」を連載。

明治44年、鴎外49歳、「雁」「カズイスチカ」
「妄想」「百物語」「灰燼」

明治45年(大正元年)、鴎外50歳、
乃木大将夫妻殉死。「ファウスト」訳了。
「興津弥五右衛門の遺書」「かのように」

panse280
posted at 22:31

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