2011年05月09日

「知」にとっての最後の課題

「ぼくが真実を口にすると吉本隆明88語」(9)
勢古浩爾 1947-
seko koji

2011.3.10 第1刷発行(筑摩書房)

<「知」にとっての最後の課題>
「<知識>にとって最後の課題は、頂きを
極め、その頂きに人々を誘って蒙をひらく
ことではない。頂きを極め、その頂きから
世界を見おろすことでもない。頂きを極め、
そのまま寂かに<非知>に向って着地する
ことができればというのが、おおよそ、ど
んな種類の<知>にとっても最後の課題で
ある。」
(「最後の親鸞」吉本隆明)

・この考え方は十牛禅図(じゅうぎゅうぜんず)
に似ている。

・知を最後に放棄するかしないか、それが法然
と親鸞の違い。

「吉本と他の知識人とをわける決定的なポイント
はなにか。「大衆」というテーマを吉本が決して
失わなかったことである。」(勢古)

注)十牛図は、禅の悟りにいたる道筋を牛を
主題とした十枚の絵で表したもの。

panse280
posted at 19:36

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