2011年02月25日

糸川辞任

「はやぶさ」(13)
吉田武 1956-
takeshi yoshida

2010.6.25 第2刷(幻冬舎新書)

<糸川辞任>
--糸川英夫物語----
1965年、朝日新聞の木村繁記者は米国の
NASAを見学、帰国後、反糸川キャンペーン
を開始する。
素人である木村記者の「憶測判断」が朝日
新聞上に続々と発表された。
1967年3月1日から始まった報道は朝日新聞
対宇宙研ではなく、木村対糸川という個人戦
になった。
木村の発言は「憶測」に終始し、他社マスコミ
は、全く黙殺した。

「記事は某紙の完全な独演で他のマスコミ各紙
・各局はこれを黙殺した」
(週間サンケイ1967.12.29)

木村記者は「朝日新聞」を利用して糸川を辞任
(東京大学教授の職)にまで追い込んだ。

余談:木村記者が糸川に異常なまでの、嫉妬と
恨みをもっていたことは、ネット上で検索すれ
ば、わかるだろう。糸川は人間の「嫉妬」に
ついて終生考えた。

<糸川英夫のパリ工科大学での最後の講義の演題
「人の嫉妬をいかにマネージするか」>
「君たちが自分の勉強したことを生かして何かを
実現しようとするときに一番心しなければならな
いのは、人間のマネージメントだ。」

「多くの仲間の能力を生かし、目標達成のために
よいチーム・ワークを組むことは当然であるが、
そのとき一番心くばりをしなければいけないのは
上下左右の人間の嫉妬心とグラッジをいかにさば
くかである。」

「自分が人にたいして何の悪意もないからといって、
自分の存在そのものが他人にとっては悪だというこ
とにもなるのも人間の悲しさだ。」

panse280
posted at 20:36

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字