2011年02月24日

重力ターン方式

「はやぶさ」(12)
吉田武 1956-
takeshi yoshida

2010.6.25 第2刷(幻冬舎新書)

<安い、早い、「重力ターン方式」>
--糸川英夫物語----
人工衛星は常の重力と戦って地球を回っている。
正確無比に制御する「軌道制御技術」がなければ、
地球に火の玉になって落下する。
糸川は、こうした高度なシステムに頼ることに、
危険を感じ、可能なかぎり簡潔に衛星を上げる
方法を模索していた。その結果生まれたのが、
「無誘導方式」である。世界中がより高精度の
誘導システムの開発を競っているなか、糸川は
それ無しで、人工衛星を打ち上げてみせようと
したのである。重力を敵ではなく味方にしようと
したのである。この革新的な手法は「重力ターン
方式」と呼ばれた。
これは、出来るだけ早く、安く、自前の衛星を
持つための苦肉の策だった。

1970年、日本初の人工衛星「おおすみ」は
「重力ターン方式」を採用。

<政治とロケッ>
国会では、ロケット開発と武器輸出問題で紛糾
していた。糸川はナスダの実用と宇宙研の学術
を切り離なすことを考えた。そして、宇宙研は
「直径1.4m以下のロケット」を扱い、それより
大きいのをナスダが担当すると決めた。
政治がロケットの直径を決めたのである。この
値(直径寸法)はその後20年以上に渡って宇宙研
のあしかせになったのである。

panse280
posted at 19:21

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