2011年01月25日

万世一系の天皇

「天皇の起源」(14)
林房雄1903-1975
fusao hayashi

1988.12.05 初版発行(株式会社天山出版)

<文化概念としての天皇>
「文化概念としての天皇」とは三島由紀夫の
造語である。
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里見岸雄博士の「万世一系の天皇」に、

1 自然人として存在する天皇(現実的。
人間的・個性的)・・・可死天皇

2 精神的存在としての天皇(観念的・理念的・
社会的)・・・不滅天皇

3 国家の最高機関として観念される天皇
(制度的・実定法的・権力的)・・・準不滅天皇

とある。
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三島由紀夫の文化的天皇は上記の(2)に
属する。

・「「守る」とはつねに剣の原理である」

「文化は自己の安全を守るというエゴイズムから
の脱却を必然的に示唆する。」

現在の平和憲法(占領憲法)を支持しているのは、
自己保全を夢見るマイホーム主義者、戦争に
たいする生理的嫌悪に固執する婦人層等々である。

「三島由紀夫は明治官僚憲法における天皇概念
を認めず、もちろん占領憲法は天皇にたいする
最大の冒涜だと見、それを逆利用悪利用した
戦後の「週刊誌的天皇制」に激怒する。」

注)「里見岸雄博士の「万世一系の天皇」は
名著である。天皇問題に関心のある学生諸君
には必ず読めと奨めている。」(林房雄)

panse280
posted at 21:20

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