2010年08月09日

廃村再建の達人

「二宮尊徳」(20)
武者小路実篤 1885-1976
saneatsu musyakouji

昭和31.7.30.初版(角川書店)

<廃村再建の達人>
「彼(尊徳)は死ぬまでに、どのくらい多くの
廃村を救ったかわからない。又死後も彼の教え
を実行したものは、多くの廃村を救っている。」

「尊徳というと「倹約一方の人」のように思って
いる人があるようだが、彼はそんな化石した融通
のきかない男ではない。生きた金の使い方を心得て
いる人間だ。それ以上人間の心の動きを知っている。
そして喜んで働かせる呼吸をのみこんでいる。
しかもその働かせるのは利己的な動機からでは
まるでない。村の為である。人々の為である。」

「尊徳は東洋にのみ生まれ得る人であり、百姓か
らのみ生まれ得る人である。しかし同じ人を二人
とさがし出せない人だ。」(実篤)

私注:廃村再建の達人の尊徳は実に気前よく
金を使った。それ以上に怠惰な村民のやる気を
実にうまく誘導した。
尊徳の金の使い方は想像以上に大きい、しかし
結果として、使った金以上の効果がでるの
である。

panse280
posted at 20:42

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