2010年08月06日

自然、当然、必然の道

「二宮尊徳」(17)
武者小路実篤 1885-1976
saneatsu musyakouji

昭和31.7.30.初版(角川書店)

<自然、当然、必然の道>
「尊徳に感心するのはまずその覚悟である。
覚悟が徹底している。何物にも驚かず、何物
にも動かされない覚悟ができている。
・・・
彼は誰にもやっつけられない男である。彼は
ただ天だけを恐れればよかった男である。
自分はこの頃、人間はどう生きればいいかを
考えた結果、自然、必然、当然の道を歩く事
が出来れば一番いいことを知った。
しかし、多くの人は自然や必然の道をふんで
いない。彼らは多くどうでもいい道をふんで
いる。・・・議論が多いのも、彼らが必然の
道を歩いていないからである。」(実篤)

「彼(尊徳)はすべてを投げ出して救世の
大願に向かって精進した。それが彼の精神で
ある。同時にそれは山上に登り詰めたものの
一致している精神である。彼は人類の意志に
支配されきったのだ。その点日本第一の人と
言ってもいいようにさへ思う。」(実篤)

panse280
posted at 20:29

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