2010年05月13日

アリストテレスの霊魂観

「「霊界」の研究」(3)
--プラトン、カントが考えた「死後の世界」--
金森誠也
sigenari kanamori
1927-
2008.7.17.第1刷(PHP研究所)

<アリストテレスの霊魂観>
アリストテレスはプラトンのもとで20年学んだが
ついに喧嘩別れすることになる。アカデミアの
後継者として選ばれなかったことは、彼を傷つけた。
アリストテレスは無類の常識派である。彼の経済
思想は「金銭は軽蔑すべきものであり、所有する
価値のないものだ。手にいれることが幸福だとする
者はバカである」であり、「幸福とは理性を用い、
価値ある活動をすること」であり、「快楽主義は
愚劣であり、名声を追求する者ははかない。」

アリストテレスは「魂について」の中で、次ぎのよ
うに語る。
「魂があの世からこの世にやってくると、魂はあの
世で見たものを忘れる。しかし、魂がこの世を去った
ときは、あの世で、この世で体験したことを想起
できる。」

「「生まれざりしことは、最良の事柄である。死ぬこと
は、生きているよりよい」という格言がある。・・・
「人間にとっては、生をうけ至高者の自然に関与す
るのが最も幸福なのではない。男にとっても女に
とっても、生きてこなかったことが最高である。
人間にとって到達できる最も近い幸福は、できるかぎり
誕生後早々と死ぬことだ。」(ミダズ王に与えた
サチュロスの会話より)」


panse280
posted at 20:45

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