2010年04月15日

宣長を語るのは難しい

「本居宣長(下)」(6)
小林秀雄
hideo kobayashi
1902-1983
平成4.5.25.発行(新潮社)

<宣長を語る困難>
「宣長は、古伝説のわが国最初の愛読者であった事は、
言うまでもないが、むしろ、覚め切った最後の愛読者
となったところに、この思想家を語る困難はあるよう
に思われる。」

「彼(宣長)の古学を貫いていたものは、徹底した
一種の精神主義だったと言ってよかろう。むしろ、
言った方がいい。観念論とか、唯物論とかいう
現代語が、全く宣長には無縁であった事を、現代の
風潮のうちにあって、しっかりと理解する事は、決し
てやさしい事ではないからだ。宣長は、あるがままの
人の「情(こころ)」の働きを、極めれば足りると
した。それは、同時に、「情」を、しっくりと取り
巻いている、「物の意(こころ)、事の意(こころ)」
を知る働きでもあったからだ。」

panse280
posted at 20:18

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