2010年03月06日

本居宣長の読書術

「本居宣長(上)」(9)
小林秀雄
hideo kobayashi
1902-1983
平成4.5.25.発行(新潮社)

<読書術>
「源氏にかぎらず、全て歌書を見るに、その詞一々、
我が物にせんと思ひて見るべし、心を用いて、もし
我が物になる時は、歌を詠み、文章を書く、皆古人と
変わる事なかるべし」
(あしわけをぶね)

「(宣長は)、言うも行うも易い学問の法を説き渋り、
言うは易く行うは難い好学心、勉学心を説いて了う。
好学心、勉学心が、交わりの深化に必須な、無私を
得ようとする努力を指すのは言うまでもなかろう。

考える道が、「他のうへにて思ふ」ことから、「みず
からの事にて思ふ」ことに深まるのは、人々の任意に
は属さない、学問の力に属する、宣長が、そう確信して
いた、と私は思う。」

panse280
posted at 19:19

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