2010年02月20日

プロチノス

「小林秀雄全作品・別巻感想(下)」(1)
--未完のベルグソン論--(1958)
小林秀雄
hideo kobayashi
1902-1983
平成19.7.10.2刷(新潮社)

<プロチノス>
「プロチノスは、ベルグソンが、早くから敬愛していた
哲学者であった。コレージュ・ド・フランスに於ける
「プロチノス講義」がなされたのは、「物質と記憶」が
書かれた直後である(1897-98)。」

「時間と自由意識」(ベルグソン)の巻頭にプロチノス
の「エンネアド」の中の言葉が記された。それは
「何故自然は産むのか、と自然に質問し、自然が質問を
聞いて、口を利いてくれるなら、自然はこう答えるだろう、
私に質問してはいけなかった、理解して黙っているべき
だった。私自身黙っているように。私には口を利く習慣
がないのだから、と」

「「理解して黙っているべきであった」とは、彼の全著作
の巻頭に隠されていたと言っていい」


panse280
posted at 20:11

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