2010年02月14日

笑い

「小林秀雄全作品・別巻感想(上)」(6)
--未完のベルグソン論--(1958)
小林秀雄
hideo kobayashi
1902-1983
平成19.3.10.2刷(新潮社)

<笑い>
「おかしいものは、美しくない。おかしさは、純粋
美学の対象には、決してなり得ないものだ。
・・・情緒は、笑いの大敵なのである。笑いの波は、
一種の無感動によって平静を持する精神の表面にしか
拡がりはしない。・・・笑いを発する為には、一時的
にせよ、同情や愛情を沈黙させねばなるまい。全く
理性的な人間には泣く事は出来まいが、笑う事は出来る
だろう。他人の身になって、考え、感ずる想像力が、
極度に発達したとしてみ給え。もはや、人生の劇で
笑うに足るものは消滅してしまうであろう。」

「おかしさとは強張(こわば)りである。それは、
美しさの反対というより寧ろ優しさの反対だと言った
方がよい。生きているもののしなやかさに、何か
機械的なものが貼附されたと見えるところに、おかし
さは発する。」

panse280
posted at 19:33

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字