2010年01月21日

華厳経

この国のかたち(2)」
司馬遼太郎
ryotarou shiba
1923-1996
2009.1.15.24刷(文春文庫)

---華厳---

<大乗教典>
「大乗経典は、すべて釈迦とは何の関係もない。
と、精密に論証したのが江戸中期の比較哲学者
富永仲基で、富永の説はいまも論破されていない。」

<華厳経--一即多、重重無尽の世界>
「西田幾多郎は友人の鈴木大拙を通して華厳経を
知ったといわれているが、西田哲学における
”絶対矛盾的自己同一”は、華厳経から出たと
いっていい。また今西錦司の「自然学」の出発点
になった”棲みわけの理論”も、華厳的世界の
反映であるといえる。」

「奈良の東大寺は、聖武天皇の発願以来千二百
数十年経ち、その間、華厳をひとすじに護持して
きた。境内を歩くたびに、日本の思考の型の一つ
はここからはじまったとおもわざるをえない。」

panse280
posted at 21:27

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