2009年09月02日

世界が消滅したら

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショーペンハウアー」(3)
(文庫クセジュ)エドゥアール・サンス


<忘れられない>
「ショーペンハウアーの主張に最後まで耳を傾け
たならば、彼が正しいとすべきかどうか、迷うか
もしれない。とはいえ、一つ確実なことは、もは
や、ショーペンハウアーを忘れられない、という
ことだ。」
(クノー・フィッシャー)

<ある士官学校の生徒に答えて>
ショーペンハウアーは1960年9月、死の数日前、
生徒の質問に答え、その返信の末尾に次のように
書いている。
「仮に、意志を否定する個人のせいで、世界が
消滅してしまうとしても、世界を肯定する何か
他のものによって、世界は直ちに再建されます。
真理は次のようなものです。
すなわち、世界を欲する者にとっては、世界は
常にそこにあり、そうでない者にとっては、
世界は存在しない、ということです。」
(「ショーペンハウアーの生涯」ヴィルヘルム・
グヴィナー)

参考:「禅があっても禅がなくても、宇宙は相不
変同じだと、諸君は云うかも知れぬ。だが、自分
は真面目の明言する、新しい宇宙は、禅が四畳半
の隠棲の室より眺め渡す度毎に、創られると。」
(鈴木大拙)

panse280
posted at 20:11

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