2009年08月22日
女について
ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer
「女について」
角川文庫(石井正 石井立訳)昭和51年5月30日発行
本書は「Parerga und Paralipomera」第二巻二十七章
「女について」以下、最後の頁に至る部分の全訳である。
目次
・女について
女について
教育について
人相鑑定術によせて
噪音と雑音について
譬喩、寓話、作り噺
・倫理について
その一
その二
<解説より>
この「女について」を発表していらい、ショーペンハウエル
は、「女性の敵」をもって目されているといわれる。
しかし、ショーペンハウエルによれば「女性の敵」は
あくまで女性なのである。
この書は、世の男性に与えられた男の読むエッセイである。
男の眼からみた「女」をこれほどまでに、まざまざと
描き出したものは、ちょっと他に類がない。
もっとも、ショーペンハウエルといえども、全てにわたって
公平であるとはいえない。例えば「一夫一婦制」の弊害と
して無数の売笑婦をあげているが、トルストイは「懺悔」
の中で、「人間の徳性が麻痺している」と言っている。
ショーペンハウエルは女を賛美することからこのエッセイを
はじめている。確かに礼儀正しい。しかし、この賛美を、
自分の言葉で語らず、バイロンなど引用によって語っている。
これは意味あることで、自分の言葉では語れなかったので
あろう。
ショーペンハウエルは愛のない結婚から生まれた息子である。
19歳の少女が20歳も年上の大商人と結婚して生まれた子である。
ショーペンハウエルが恋歌を捧げた唯一の女性は、
カロリーネ・ヤーゲマンというゲーテを振ったショーペン
ハウエルより10歳年上の女性である。
arthur schopenhauer
「女について」
角川文庫(石井正 石井立訳)昭和51年5月30日発行
本書は「Parerga und Paralipomera」第二巻二十七章
「女について」以下、最後の頁に至る部分の全訳である。
目次
・女について
女について
教育について
人相鑑定術によせて
噪音と雑音について
譬喩、寓話、作り噺
・倫理について
その一
その二
<解説より>
この「女について」を発表していらい、ショーペンハウエル
は、「女性の敵」をもって目されているといわれる。
しかし、ショーペンハウエルによれば「女性の敵」は
あくまで女性なのである。
この書は、世の男性に与えられた男の読むエッセイである。
男の眼からみた「女」をこれほどまでに、まざまざと
描き出したものは、ちょっと他に類がない。
もっとも、ショーペンハウエルといえども、全てにわたって
公平であるとはいえない。例えば「一夫一婦制」の弊害と
して無数の売笑婦をあげているが、トルストイは「懺悔」
の中で、「人間の徳性が麻痺している」と言っている。
ショーペンハウエルは女を賛美することからこのエッセイを
はじめている。確かに礼儀正しい。しかし、この賛美を、
自分の言葉で語らず、バイロンなど引用によって語っている。
これは意味あることで、自分の言葉では語れなかったので
あろう。
ショーペンハウエルは愛のない結婚から生まれた息子である。
19歳の少女が20歳も年上の大商人と結婚して生まれた子である。
ショーペンハウエルが恋歌を捧げた唯一の女性は、
カロリーネ・ヤーゲマンというゲーテを振ったショーペン
ハウエルより10歳年上の女性である。