2009年07月21日

ショーペンハウアーの言葉は忘れられない

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集別巻」(405)
--「生涯と思想」--(15)


「ショーペンハウアー,1938」
(トーマス・マン)より(14)

<ショーペンハウアーの言葉は忘れられない>
「ショーペンハウアーの言っていることが決して
忘れられないというのは、それがショーペンハウアー
の用いた言葉とは必ずしも結びついていず、それを
別な言葉に置き換えることもできるということから
来ているのかもしれない。しかし、別な言葉に置き
かえても、感情の核心、真理体験というものが後に
残るだろう。それは、私が他の哲学にはついぞ見い
だしたことがないほどすんなり受け入れることが
できて好ましく、押しても突いてもびくともしせず、
正しい。このような真理は、それをいだいて生き、
また死ぬことができる、とりわけ死ぬことができる。
あえて言うならば、ショーペンハウアーの真理、
抵抗無く受け入れられるその好ましさは、人生の
末期の毅然として持ちこたえるのに、しかも、造作
なく、思考の努力や言葉もなしに持ちこたえるのに
役立つ。
・・・
「意志と表象としての世界」続編の「死および死と
われわれの本質自体の不滅性について」という雄大
な一章は、彼が書いた最も美しいものの一つである、
いや、最も深いものの一つであると言いたい(とは
いえ、彼の著書は、その個所も同じように深いのだが)。
・・・
彼のペシミズムは、たんなる学説以上のもの、一つ
の性格、芸術的思念、生の空気である。
若きニーチェが、「僕がワーグナーにおいて好きな
点は、ショーペンハウアーにおいて好きだとおもう
点と同じです。すなわち、倫理的な空気、ファウスト
的な匂い、十字架、死、そして墓あながそれです」
と書いて愛を告白している。」

panse280
posted at 20:13

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