2009年06月11日

女の敵は女

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(14)」(366)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(39)
--Parerga und Paralipomena--
--女について(7)--

<女の敵は女>
「男どうしはもともとお互い無関心なものだが、
女どうしとなると、すでに生まれながらに敵意
が見られる。おそらくその原因は、男の場合の
商売敵はそれぞれの同業組合に限られるのに
反して、女の場合は同性全体に及ぶからだろう。
つまり女には職業が一つしかないからだ。
往来ですれちがったときでさえ、女はおたがい
に、まるでゲフス党とギベリン党がにらみ合う
ように、相手をじろじろ見つめる。
また女同士の初対面の場合も、同じ場合の男の
場合よりも、はるかにぎこちなく、そらぞらしく
相対することは、外見にもわかるくらいだ。
したがって女どおしのお世辞のやりとりは、男
どうしのそれよりもはるかに滑稽な趣きを呈する。
さらに男ははるかに身分の低い人に対する場合
にも、普通は一種の思いやりと人情味をこめて
口をきくけれども、高貴の婦人が(自分の召
使いでもない)身分の低い女を相手に話をする
とき、たいがい高慢で横柄な態度をとることは、
見るに忍びないものがある。
これは、女の場合、階級の差がわれわれ男の場合
よりもはるかに不安定で、その立場がいつ変わる
かもしれず、たちまちそういう身分でなくなる
可能性があるからだろう。というのは、男の場合
は優劣の秤(はかり)にかけられるものがたくさん
あるのに、女の場合は、どういう男の気にいった
かというただ一つのことだけが決定的だからだ。
それからまた、男の職業は千差万別だけれど、
女の天職というのはただ一つで、おたがいに
五十歩百歩だから、身分の差を際だたせようと
するせいもあろう。」

panse280
posted at 20:23

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