2009年05月27日

突然の幸福は命取りになる危険がある

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(14)」(351)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(24)
--Parerga und Paralipomena--

<突然の幸福は命取りになる危険がある>
大きな幸運が前触れもなく突然訪れると、命とり
になる危険がある。
不幸のどん底にいる人にとって突然舞い込んだ
幸運など、これを受け入れる能力がなく、その
人の心を破裂させ命取りになりかねないのだ。
だから幸運はあらかじめ見当を与え、望みを与え、
小出しにして受容力をつけさせてから与えること
が肝心である。
これに反して、突然見舞われた不運・不幸は希望
がこれに抵抗するから、突然見舞われた幸運より
もはるかにしのぎやすい。

<絶望>
「希望に見放され、ついでに恐怖にも見放された
というのが、絶望的という表現の意味である。」

panse280
posted at 21:01

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