2009年05月12日

自分を育てる

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(14)」(336)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(9)
--Parerga und Paralipomena--

<自分を育てる>
「なにかの仮説が、ある頭の中にいったん座をしめ、
あるいはそこで生まれたとなると、それからさき、
その頭の中で仮説が生きつづける有様は、有機体の
それに似ている。というのは、その仮説は、自分を
育てるような同質的なものだけを外界から摂取し、
自分をだいなしにするような異質的なものは、全然
寄せつけないか、あるいはやむをえずそういうもの
が持ち込まれると、そっくりそのまま排泄してしま
う。」

<いつの時代も同じ>
「ほとんどいつの時代にも、芸術や文学の畑では、
なんらかの間違った見解・流儀・手法が流行して、
感嘆の的になる。平凡な頭の持ち主は、そういう
ものを身につけて駆使しようとやっきになるが、
見識のある人は、その正体を見抜いて軽蔑し、流行
の外に立つ。」

「馬鹿な一般読者は、良書よりもむしろ新刊書を
好んで読む。」

panse280
posted at 20:05

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