2009年04月10日

聖書を正しく読むために

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(13)」(305)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(22)
--Parerga und Paralipomena--

<聖書を正しく読むために>
「タキトゥス(「歴史」第五巻・第二章)および
ユスティヌス(第三十六巻・第二章)が出エジプト
記の歴史的資料をわれわれに残してくれている。
・・・
この(上記)の二人の古典文学者の著作から見て
とれることは、あらゆる時代、あらゆる民族におい
て、いかにユダヤ人が嫌悪され軽蔑されてきたかと
いうことだ。そのよってきたる一部の理由は、彼等
が人間に輪廻などというこの生を超えたどういう
存在をも認めない地上唯一の民族だったからで、
したがって彼等は家畜、人間の屑(くず)(だが
嘘つきの名人)と見られたのだ。」

「旧約聖書がどういうものであるかを知りたい人
は、七十人訳聖書を読む必要がある。これこそ
あらゆる訳のなかで最も正しい、最も純正な、最も
美しい訳であり、その調子や色合いにいたっては
全く別物の観がある。七十人訳の文体は概して
高雅・素朴であり、教会くささがなく、キリスト教
を想わせる点もない。
これに比べるとルター訳は平凡であると同時に信心
ぶったところがあり、しばしば間違っており、とき
には故意に誤っているところもある。そして
徹頭徹尾、教会的・教化的調子で語られている。
・・・
ともかく七十人訳聖書を読んで私の受けた感銘は、
「偉大な王ネブカドネザル」に対する心からの
敬意と愛である。」

panse280
posted at 20:39

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