2009年04月01日

不幸が人間を教育する

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(13)」(297)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(14)
--Parerga und Paralipomena--

<最強の慰め>
「どのような不幸にさいしても、どのような苦悩
の中にあっても、最も力強い慰めは、われわれより
もっと不幸な人に目をやることだ。」
(第百五十節)

<不幸が人間を教育する>
「困窮・辛苦・災難・努力の挫折といったものが
人間の生活から取り去られたとしたら、その傲慢
はつのり、おさえられない馬鹿さ、いな、狂乱の
現象に行き着くであろう。
誰でも、しっかりと真っ直ぐ歩けるためには、船
に底荷が必要なように、心配・苦痛・困窮のある
程度の量がいつでも必要なのだ。」
(第百五十二節)

<富裕という刑罰>
いつも財布を一杯にすることだけ考えていて、
頭を一杯にする考えのさらさらない、あの憐れむ
べき連中は、その富裕によって彼等を責めさいなむ
退屈の手に引き渡される結果として、富裕は正に
彼等の刑罰となるのだ。

panse280
posted at 23:06

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