2009年03月25日

現在の二面性--主観に時間はない

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(13)」(290)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(7)
--Parerga und Paralipomena--

<現在の二面性--主観に時間はない>
「現在には二つの面がある。客観的な面と主観的な
面とである。客観的な現在だけが時間の直観を形式
としてもっているのであり、したがって止めようも
なく流れ去ってゆく。これに反して主観的な現在は
確固として動かず、したがっていつも同一である。
われわれがとうの昔に過ぎ去ったことをいきいきと
思い出すのも、ここから来るのであり、われわれの
存在がはかないことを知っているにもかかわらず、
われわれが移ろいゆかぬものであるとの自覚も、この
ことに由来するのだ。」
(第百三十九節)

panse280
posted at 20:53

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