2009年02月19日

人間は甘やかされると行儀が悪くなる

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(11)」(258)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(50)
--Parerga und Paralipomena--

--生活の知恵のためのアフォリズム--
--第五章 さまざまな教訓と原則について--
--C 他人に対するわれわれの態度について--

<人間は甘やかされると行儀が悪くなる>
「人は誰に対してでもあまりにも寛大になったり、
親切すぎたりしてはならない。
・・・
友人に対して尊大な、あるいは粗略な態度を示し
たからといって、すぐにその友人を失うことは
ないが、友人に対してあまりにも親しそうな、
相手のいいなりになるような態度を示すと、その
人は尊大で耐え難いものとなり、これによって
絶交ということにもなってくる。だが何と云って
も、おれは必要とされる人物だという考えがうち
だされると、他の人々は全く我慢できなくなる。
・・・
人と交際するにあたってのおのれの優位は、自分
が他人をいかなる場合でも必要としないことだけ
から生じてくる。
・・・
大多数の人々にあっては、ときには相手に対して
いくばくかの軽蔑をあらわすことも決して具合の
悪いことではない。そうすれば、相手はわれわれの
友情に一層大きな価値をおくようになるだろう。
イタリアのある諺は、「尊敬しない者は尊敬される」
と言っている。
・・・
人間どうしは勿論、犬どうしでも、あまりにも
親密なことには耐えきれない。」

panse280
posted at 20:57

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