2009年02月13日

孤独に耐えられない人へのアドバイス

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(11)」(252)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(44)
--Parerga und Paralipomena--

--生活の知恵のためのアフォリズム--
--第五章 さまざまな教訓と原則について--
--B われわれ自身に対するわれわれの態度について--

<孤独に耐えられない人へのアドバイス>
「そうした人は、おのれの孤独の一部を社交界の中に
持ち込むよう習慣づけること、つぎに人々の間にあって
もあるていど孤独であることを学ぶこと、したがって、
自分の考えたことをすぐ他人には伝えず、他方、他人が
言ったことをすぐそのまま受けとめず、むしろ知的にも
道徳的にも他人の発言からあまり多くのものを期待しない
ことである。さらに他人の意見についても同じような
無関心さを身につけることだが、これはつねに称賛され
る寛容さを地で行くためには最も確実な手段である。
さて私の忠告に従った人ならば、たとい人々の間で暮らし
ていても、彼らとの交際に全くとりこにされるということ
はなく、他の諸々の人々に対していっそう純粋な、客観的
態度をとれるようになるであろう。こうなれば、その人は
あまりにも社交界と密着するおそれはなくなり、それに
よって生ずる汚染、あるいは不利益から身を守ることが
できるようになるだろう。」

panse280
posted at 22:15

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