2009年02月08日

愚人は傷つきやすくて怒りやすい

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(11)」(247)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(39)
--Parerga und Paralipomena--

--生活の知恵のためのアフォリズム--
--第五章 さまざまな教訓と原則について--
--B われわれ自身に対するわれわれの態度について--

<愚人は傷つきやすくて怒りやすい>
精神的な卓越性は、たんにそれが存在するという
ことだけで他人を傷つける。並の人たちに気に入ら
れるには平板かつ偏狭であることが要求される。
サークルという集まりに入る時は厳しい自己放棄に
よって自身の四分の三は捨てなくてはならない。

<若者は孤独に耐えることを学ぶべきである>
「健康についでこの世の最高の宝である真の心の
安らぎと落ち着いた気分は、ただ孤独の中だけに
見出されるものである。しかもその状態を長持ち
させる道は、全く世間と没交渉で暮らすことに発見
される。おのれ自身が偉大であり豊かでさえあれば、
こうした境地に立ったとき、人はこの哀れな地上で
見出される最も幸福な状態を満喫することになる。」

「おのれ自身にそなわるものが多ければ多いほど、
その人にとって他人はそれだけますます問題になら
なくなってくる。」

「この世でもてはやされる者は、なんらの価値を
もっていない。・・・尊敬すべき卓越した人々が
いずれも俗世を離れるようになったのは、この事
の証明であり、結果である。」

「世の人々と交渉をもつことがどうしても避けられ
ない以上、自分の生き方をできるだけ小さくまとめる
ことが真の生活の知恵となるであろう。」

panse280
posted at 11:52

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