2009年01月05日

魔術は物自体(カント用語)に根ざしている

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(11)」(215)
--「余録と補遺:哲学小品集 第二巻」--(7)
--Parerga und Paralipomena--

--視霊とこれに関連するものについての研究--

<遠方に働きかける>
--千里眼その他の説明として--
「「遠方に働きかける」というのは、それが充満し
ているものであれ、あるいは空虚なものであれ、作
用するものと作用を受けるものとの間の空間が作用
の結果になんらの影響を及ぼすことがなく、しかも
問題の空間が一インチであろうと、あるいは天王星
軌道の一億倍であろうと関係がないということである。」

<カントの現象、物自体は
ショウペンハウアーでは表象、意志となる>

「カントに従えば、自然とその秩序は単なる現象で
ある。この単なる現象との対立として、われわれは、
ここで問題としている魔術的と名づけられる事実が
直接物自体に根ざしており、現象の世界の中にもろ
もろの現象をもたらすことがわかっている。
・・・
私の哲学もこれらの事実を詳しく調べる事を通じて
重要な確証を得た。それは、これらの現象の全てに
おいては本来の主体は意志だけであり、ここにおい
て意志がおのれが物自体であることを示す。」

panse280
posted at 21:11

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