2008年12月11日

ソクラテス

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(10)」(196)
--「余録と補遺:哲学小品集 第一巻」--(6)
--Parerga und Paralipomena--

<ソクラテス BC-469-BC-399 >
---物を書かなかった人々の偉大な精神などと
いうものをにわかに信ずるわけにはいかない---

「プラトンのソクラテスが・・・詩的な人物である
ことは明らかであり、これにたいして、クセノポン
のソクラテスには、さしたる知恵があるとは思えぬ
のだ。ルキアノスによるとソクラテスは太鼓腹だった
ようであるが、これではどうも天才らしくない。
また、ピュタゴラスもそうだが、ものを書かなかった
人については全て、高度の精神的能力がはたしてある
のかと疑われるわけである。・・・

文字によって物事を述べるということは口頭でするの
とは本質的に異なる。書物のみが最高度の精密さ、
簡潔さ、含蓄ある圧縮を可能ならしめ、したがって
思想の真の似姿となるからである。・・・

だから私は物を書かなかった人々の偉大な精神などと
いうものをにわかに信ずるわけにはいかない。
むしろ私は彼らを、頭より人柄で影響を与える、主と
して実際型の傑物であるとみなしたい。」

(哲学史のための断章)

panse280
posted at 20:09

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