2008年11月12日

神話の意味

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(7)」(168)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第四巻補足--(38)


<神話の意味>
「バラモン教や仏教と同様にキリスト教の中に含まれている
この偉大な根本真理、即ち、苦悩と死を免れない生存からの
救済を説くとともに、意志の否定によって、断固として自然
に背くことによってこの救済に達しうることを説くこの根本
真理は、およそ存在しうる真理の中で比類なく最も重要な真
理であるが、同時に人類の自然な傾向に反し、その真の根拠
は理解に困難なものである。
一般的・抽象的にしか考え得ないものは全て大多数の人間に
は手の届かぬものなのである。そこで彼らにとって、この偉
大な真理を実用に供しうる域に至らしめるには、つねに神話
という媒介が、いわば、一つの容器が必要であった。これが
なければ、かの真理もどこかへ消えうせ、あとかたもなく
なってしまうからである。」

(第四十八章 生への意志の否定に関する学説について)

panse280
posted at 22:17

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