2008年10月30日

男色について

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(7)」(155)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第四巻補足--(25)

<男色について>
「自然は性的衝動の最も有害な結果を防止するために、
性的衝動を邪道に導く」

アリストテレスも言うように、あまり若すぎると、生ま
れる子供は劣悪で弱く、欠陥も多い。このことは年を
とった人々から生まれた子供にもいえる。
つまり、この若い時期と老年の時期、自然はしだいに
全種属を退化させかねない不幸な生殖を予防するために
邪道(男色)に導くのである。

「アリストテレスは、五十四歳になった者は、健康ある
いはその他の理由で交接はまだ行なってもよいが、もう
子供は産んではならないと命じている。」

「男色は真に男性的な壮年の男には無縁なものであり、
それどころか理解すらできぬものである。これに例外が
あるとすれば、それは生殖能力が偶然早くから退化した
結果にすぎないと私は確信する。」

(第四十四章の付録)

panse280
posted at 21:15

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