2008年10月21日

性愛の根底にあるもの

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(7)」(146)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第四巻補足--(16)


<性愛の根底にあるもの>
「女性は例外なく男性における心情、あるいは性格の
特質に惹かれるということである。というのは、これら
の特質は父親から遺伝するからである。女性を魅する
のは、堅忍不抜の意志、決然と事を断行する勇気、それ
にまたおそらくは誠実さと親切なことであろう。
ところが知的な長所は、女性にたいし直接の、また本能
的な影響力をもたない。それはつまり、知的な長所は
父親から遺伝しないからである。相手の無知は女性の
場合どうでもよいことである。
卓越した精神力とか、あるいは天才となると、一種の
変態としてむしろ不利な印象を与える。醜くて、愚かで、
粗野な男が教養も才気もある好ましい男を押しのけて
女性の愛をうるのは、そのためである。
事実また、精神的に異質の男女の間にしばしば恋愛結婚
が成立することがある、例えば、彼の方は粗野で、腕っぷ
しが強く、頑迷なのに、彼女の方は多感で、思慮深く、
教養もあり、情操が豊かだとか、あるいは彼の方は全く
天才的な学者なのに、彼女の方は馬鹿だというような
場合など。」

(第44章 性愛の形而上学)

panse280
posted at 20:17

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