2008年10月05日
ベートーヴェンの交響曲
ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer
「ショウペンハウアー全集(6)」(130)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第三巻補足--(23)
<ベートーヴェンの交響曲>
「ベートーヴェンの交響曲は一見混乱そのもののごとく
であってしかもその基礎には完璧な秩序があり、激烈を
極める闘争も次の瞬間には優麗な調和へと移ってゆく。
これは「事物の不調和な調和」であり、無数の形象の
限りない紛糾と絶え間ない破壊を貫き自己を保持しつつ
展開してゆくこの世界の神髄をまことに忠実・完璧に
模写するものだ。
同時にまた、この交響曲からは人間のあらゆる熱情と情緒
、すなわち、喜び、悲しみ、愛、憎しみ、驚き、希望等
の声が無限の陰影をもって聞こえてくる。」
(第39章 音楽の形而上学について)
参考:ショーペンハウエルは音楽が好きで、ベートーヴェン
のシンフォニー(交響曲)を聴く時には微動もせず聴き入り
曲が終わると他のくだらない曲によってその印象を壊さない
ためにすぐ立ち去った。
arthur schopenhauer
「ショウペンハウアー全集(6)」(130)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第三巻補足--(23)
<ベートーヴェンの交響曲>
「ベートーヴェンの交響曲は一見混乱そのもののごとく
であってしかもその基礎には完璧な秩序があり、激烈を
極める闘争も次の瞬間には優麗な調和へと移ってゆく。
これは「事物の不調和な調和」であり、無数の形象の
限りない紛糾と絶え間ない破壊を貫き自己を保持しつつ
展開してゆくこの世界の神髄をまことに忠実・完璧に
模写するものだ。
同時にまた、この交響曲からは人間のあらゆる熱情と情緒
、すなわち、喜び、悲しみ、愛、憎しみ、驚き、希望等
の声が無限の陰影をもって聞こえてくる。」
(第39章 音楽の形而上学について)
参考:ショーペンハウエルは音楽が好きで、ベートーヴェン
のシンフォニー(交響曲)を聴く時には微動もせず聴き入り
曲が終わると他のくだらない曲によってその印象を壊さない
ためにすぐ立ち去った。