2008年09月14日

二つの意識--至福の状態とは--

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(6)」(110)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第三巻補足--(3)


<二つの意識--至福の状態とは-->
意識は二つの側面をもっている。一つは自己自身に関する
意識であり、もう一つは他の事物に関する意識である。
意識は一つが進出すると、もう一つは後退する。つまり
自己自身を意識することが少なければ少ないほど、客観的
になる。

「意志を没却した純粋な認識に達するのは、他の事物に関
する意識がきわめて強力となり、自己自身に関する意識が
消滅することによるものである。というのは、おのれ自身
がこの世界に属することを忘れ果てた時、この時にのみ人
は、世界を純粋に客観的に把握するからである。
人がもっぱら事物のみを意識することが多く、自己自身を
意識することが少なければ少ないほど、万物は益々その美
を顕現するのである。

あらゆる苦悩は、本来の自己である意志から生ずるがゆ
えに、意識のこの側面が後退すると同時に、苦悩のあらゆ
る可能性が解消してしまう。このことによって、直観が純
粋に客観的である状態は至福の状態となる。」

(第30章、純粋な認識主観について)

panse280
posted at 18:35

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