2008年09月13日

芸術家入門--自己否定、意欲の滅失--

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(6)」(109)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第三巻補足--(2)


<芸術家入門--自己否定、意欲の滅失-->
「イデアが把握され、われわれの意識に中に入ってくるのは、
もっぱら、われわれの内に生ずる一つの変化によるのであって、
この変化をある種の、自己否定の行為と見ることもできよう。
・・・
この事(自己否定)によってのみ認識は、事物の客観的本質
の純粋な反映たりうるからである。
真の芸術作品ならば全てその根底に、その根源として、この
ような条件をそなえた認識がなければならない。このような
認識にために必要な、主観における変化は、意志からは生ずる
ことはできない、したがって、恣意の行為というわけにはいか
ない、すなわち、われわれの随意にはならないのである。それ
はつまり、この変化の本来の意味があらゆる意欲の滅失にある
からである。
むしろこのような変化は、知性が意志を一時圧倒すること、
あるいは、生理学的に見れば、好悪や情念の刺激を一切伴わな
いで脳髄の直観活動を強く刺激することからのみ生ずる。」

(第30章、純粋な認識主観について)

panse280
posted at 21:00

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