2008年08月25日

キュニコス派の精神

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(5)」(90)
--「意志と表象としての世界(全四巻)」の第一巻補足--(11)

<幸福の追求>
「プラトンのものだけは例外だが、古代の全ての道徳
体系は至福な生に対する手引きであった。」

<キュニコス派の精神:真の幸福とは一層の快適さを求めない事>
「対象を得ようとするが苦労が多くて大抵は挫折する努力
とは、或いは、もしその対象が獲得された時でもそれを
失うという恐れが、最後にはその喪失そのものが、その
ような対象を一切持たないことが生みだしうるより、はる
かに多くの苦痛を生み出すであろうという洞察から彼らは
出発していた。」

「援助、安楽、愉快さ、享楽によって一層快適であろうと
すれば、それらはすべてただ人生にもともと備(そな)
わっている重荷より一層大きな新しい重荷をもたらす。」

「貧困な者は、失うものが少ないだけ苦しみは少ない」
(「心の平静について(セネカ)」)

panse280
posted at 20:10

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