2008年07月16日

すべての苦悩には人を神聖にする力がある

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(3)」(52)
--「意志と表象としての世界」--

<第四巻 意志としての世界の第二考察>
--自己認識に達した場合、生への意志の肯定と否定--


<真の認識に達した者は禁欲、苦行を通じて生きんと
する意志を否定し、内心の平安と明澄を獲得する。
普通人は認識によってではなく、苦悩の実際経験を
通じて解脱に近づく。すべての苦悩には人を神聖に
する力がある>

世の中で、真の幸せというものを実感できている
人とは、認識によって純粋認識に到達した天才と、
生活の苦しみによって到達した人達(苦悩には人を
神聖にする力がある)だけである。


---いままでのまとめ---
意志(空、イデア、物自体)は、時間や空間、つまり
あらゆる因果律から自由である。主観と客観は直に境界
を接している。身体は他のあらゆる客観と違って、表象
でありかつ意志でもあるとして二重に意識されている。

意志はいかなる微小な個物の中にも分割されずに全体
として存在している。小さな一個物の研究を通じ宇宙
全体を知ることができる意志の客観化の段階はプラトン
のイデアにあたる。

意志はいかなる目標も限界もない。意志は終わるところ
を知らぬ努力である。

永遠の形相たるイデアを認識するには、人は個体である
ことをやめ、ただひたすら直観し、意志を脱した純粋な
認識主観であらねばならない。

イデアを認識する方法は芸術であり、天才の業である。
-----------------------

panse280
posted at 21:55

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字