2008年07月12日

よい人、悪い人

ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer

「ショウペンハウアー全集(3)」(48)
--「意志と表象としての世界」--

<第四巻 意志としての世界の第二考察>
--自己認識に達した場合、生への意志の肯定と否定--

<よい人、悪い人>
他人を自分と同じように、認識できる人はよい人
である。

「この正しさの最高の度合いがさらに進めば、人は
相続した財産に対するおのれのもろもろの権利を
疑うようになり、精神的な力によるにせよ、肉体的
な力によるにせよ、おのれ自身のもろもろの力だけ
によって身体を維持しようとし、他人から奉仕を
受けることや贅沢はことごとく非難であると感じ、
とどのつまりは自ら進んで貧者になろうとするほど
である。
こういうわけで、パスカルが禁欲的な態度をとった
とき、召使いがじゅうぶんなだけいたにもかかわらず
、もはやいかなる奉仕をも受けようとしなかったこと
が、われわれには解るのである。たえず病弱であった
にもかかわらず、彼は自分で寝台をしつらえ、自分の
食事はみずから台所から運んでいた、等々である。」

panse280
posted at 21:06

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