2008年06月27日
何をやりたいのか、なんて解らない
ショーペンハウアー 1788-1860
arthur schopenhauer
「ショウペンハウアー全集(3)」(33)
--「意志と表象としての世界」--
<第四巻 意志としての世界の第二考察>
--自己認識に達した場合、生への意志の肯定と否定--
この第四巻は、人間の諸々の行為に関わる最も身近
な内容である。第三巻を芸術論とするならば、第四
巻は、道徳・宗教論である。
<何をやりたいのか、なんて解らない>
人間は、自ら欲するものが何であるかを知ることは
出来ない。なぜなら、人は自分の中にあらゆる素質
を見出すことができるからである。そして、素質
の度合いは、経験なしでは明白とはならない。
「たとえ彼がおのれの性格にのみ適合している努力
に手を出したとしても、それでもやはり彼が感じる
のは、とりわけ個々の瞬間や気分の場合には、まった
く正反対でそれと一致できないものへ向かわせる
刺激であり、彼が最初の努力を妨げることなく追求
してゆこうとすればまったく抑えつけられざるを
えないものへ向かわせる刺激なのである。」
(第五十五節)
一つのものを得ようとするならば、他の無数のもの
を断念しなければならない。
arthur schopenhauer
「ショウペンハウアー全集(3)」(33)
--「意志と表象としての世界」--
<第四巻 意志としての世界の第二考察>
--自己認識に達した場合、生への意志の肯定と否定--
この第四巻は、人間の諸々の行為に関わる最も身近
な内容である。第三巻を芸術論とするならば、第四
巻は、道徳・宗教論である。
<何をやりたいのか、なんて解らない>
人間は、自ら欲するものが何であるかを知ることは
出来ない。なぜなら、人は自分の中にあらゆる素質
を見出すことができるからである。そして、素質
の度合いは、経験なしでは明白とはならない。
「たとえ彼がおのれの性格にのみ適合している努力
に手を出したとしても、それでもやはり彼が感じる
のは、とりわけ個々の瞬間や気分の場合には、まった
く正反対でそれと一致できないものへ向かわせる
刺激であり、彼が最初の努力を妨げることなく追求
してゆこうとすればまったく抑えつけられざるを
えないものへ向かわせる刺激なのである。」
(第五十五節)
一つのものを得ようとするならば、他の無数のもの
を断念しなければならない。